実はかつてSS誌別冊の「歴代全JBLモニタースピーカーを試聴する」という企画の中で、このLPが試聴ソースのひとつとして取り上げられていました(私は以前から持ってましたが)
4350で試聴した時などは、音響エンジニアが設置した特殊なスピーカーでもないのに、皆すさまじいバスドラの連打に驚き、ある評論家など「音圧でズボンの裾がピリピリ震えていた」などとコメントしていました。
いうなればこのLP,低音に関しては定評があるディスクと言っていいと思います(勿論、演奏、ジャケットの構図も素晴らしいが)
これがCD化された途端なぜこうなってしまうのか?
リマスタリング・エンジニアのセンスのなさ、手抜きであるのならまだ救われると思います。
逆に怖いのは、意図的に低音をコントロールしてた場合です。
CD(ディジタル)化が招いたオーディオの大衆化の結果、CDというフォーマット自体が袋小路に迷い込んでいるのではないか?
ミニコン、ラジカセ、ヘッドホンを含むあらゆる再生装置にフィットさせる音作りがされ、逆に水準以上のオーディオ機器で聴かれると旧フォーマットにすら劣る。
CD時代になってソコソコの音質でキレイな音はするけど飛び抜けた高音質盤というのもあまり聞かなくなりました。